Look 795 Blade RS Proteam White インプレ その3


その1はこちらからどうぞ。

その2はこちらからどうぞ。

さて、いよいよというか、ようやく乗ってみた感想です。
まず初めにフレームの性能部分だけを抽出して書きたいところですが、正直言って、どの部分(フレーム、パーツ)が寄与してそのフィーリングを生み出しているか分からないところがあります。

フレームだけの場合もあれば、ホイール、もしくはタイヤやチェーリングなど様々な要因が考えられ、現状の自分のバイクはそれらが足しあわされて、いえもしかすると相乗効果もあって性能が発揮されている可能性もあります。

そのため、パーツ構成を変えるとフィーリングがまた変わってくることもあり得ますので、その点を先にお断りしておきます。

ではまず剛性感からです。

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・剛性感
まず乗って感じたのは、思ったよりも硬くないことです。
21モデルは軽量化されているので乾いた感じの硬さが強調されていたり、またエアロモデル特有のボリュームのあるデザインのため縦剛性が高いのだろうと覚悟していましたが、良い意味で裏切られました。

BB周りの剛性感は十分あり、感覚以上にしっかりと進んで行くフィーリングを味わえます。
それでいて芯が残るような硬さはないため高出力でのペダリングを続けても脚へのダメージが少なく、さらにもう一踏みができる絶妙な味付けです。

・加速
どの速度域からも軽快に加速し、しかもそれが持続して伸びていきます。
それこそ、信号ダッシュのようなゼロ加速はもちろん、高速巡航からのスプリントでも鋭くスピードを上げていけます。
残念ながらレースに出ることは無いと思いますが、ロードレースはもとより、クリテリウムで使ったら最高だろうなと思いました。
練習でもその気持ち良い加速は堪能できるので、毎回乗りに行くのが楽しくて仕方ありません。

・高速巡航
速度が上がっても脚に掛かる抵抗は軽く感じ、また前述のように過剰な剛性感は皆無なので高出力でのペダリングが続けやすく、40km/h前後での巡航が楽に感じます。

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これはフレームだけでなく、ホイール+タイヤ(ホイール:ZIPP 303 Firecrest Tubeless Disc-Brake タイヤ:PIRELLI P ZERO RACE TLR SL 28C)の空力性能が高く、転がり抵抗が少ないこともあると思います。

スピードが上がれば上がるほど、ペダリングのパワーがロスなく推進力になっている感じが分かります。
ピスト競技をやっていた方にはバトン+ディスクホイールのピストバイクに乗っているような空力、駆動効率の良さ、と言っても理解してもらえるかもしれません。

・乗り心地
フレームの振動吸収性は普通だと思います。
しかし、タイヤがチューブレスレディで28Cの太さ、そして前後3.7~4.0気圧にセッティングしているだけあり、振動は角が取れてかなり丸められて伝わってきます。

Zippホイールのタイヤ計算ツールを使うと前後4.0気圧が推奨となるのですが、すこし硬く感じるため少々落としています。

これだけ乗り心地が良ければ、ロングライドも快適にこなせるでしょう。

・ハンドリング
LOOKの他のモデルと同様、直進安定性が良く、クセも無くすぐに馴染めます。
どの速度域で腰を上げてペダリングしても安定感があり、バイクの振りが軽いためペダルに体重を乗せやすいです。

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・登坂性能
まだ本格的な登りには行ってないので、分からない部分もありますが、
『エアロモデルにありがちな登りで進まない感じが無い』
と確実に言えます。

登りに入った途端に激しく後ろに引っ張られる感じがあっても、平坦の性能が高いから仕方ないと言い聞かせてきましたが、このモデルに関してはその必要はありません。
もちろん785 HUEZ RSのように水を得た魚のように、とは言いませんが普通に登ります。これはとても驚きました。

登りは自ら進んで行くつもりないからフロント52Tだけの1Xでいいやと思っていましたが、どこかのタイミングで軽いギヤ比も入れたいです。

・まとめ
T.T.バイクのように平坦の速さのためにはそれ以外の性能には目をつむる、という考え方にエアロモデルは近いと思っていましたが、このバイクは苦手分野でも平均点以上、得意分野は満点に限りなく近く、まさに良いとこ取りでした。

785HUEZ RSも所有し、直近まで同じLOOKの695を乗っていたので、その進化とキャラクターの違いがよく分かります。
695に乗っているユーザーなら、乗り味が洗練され正常進化している795 BLADE RSは間違いなく気に入るでしょう。

登りの軽快感と絶対的な軽さなら785 HUEZ RS、上に書いた性能を重視するならオールラウンドにこなせる795 BLADE RSというのが自分の結論です。
ルックス的には785 HUEZ RSの方がオーソドックスなのですが、中身は正反対で面白いですね。

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